「自信をもって自分の将来像を語れる児童の育成」(東海Gの目標)
〜学校図書館を活用した言語能力と論理的課題解決力の向上〜
各教科等において言語活動を充実するためには、教育活動全体を通じた読書活動の推進や学校図書館の計画的な活用が不可欠である。
そこで、どの学校でも言語能力を高めることができるよう、学校図書館教育カリキュラムの作成を行う。
また、カリキュラムを基にして学校図書館の機能(読書センター、情報センター、学習センター)と民間司書スタッフや中央図書館と
の連携、区・都の研究部会と指導法の情報などを十分生かせるネットワークを構築し、実践報告を行う。
運営…低・中・高学年部会、授業部、資料部、情報処理部等の部会に分けて、言語能力を向上させるための実践授業(全員が自分の担当教科で授業研究)や実施方法(講師を招いてテーマを決めて授業研究や協議会等)を行い、結果を分析・考察し、より良い計画を立て実践していく。
・児童を取り巻く言語環境の整備と教材開発。
・各教科等における計画的な言語活動の位置付け。
・読書活動の推進
・系統的な言語活動の実施を支えるための学校図書館を活用した教育活動の計画と運営
・論理的思考を育てるための学校図書館を活用した授業案、ワークシートの作成
・国・都・区・校内の学力調査による学力と言語能力との相関関係を調査する。
・P-D- C- Aマネジメントを行う。
・区立図書館や区小中教育会図書館部会、家庭との効果的な連携の在り方を探り、校内で言語能力を向上させる様々な取組を考えていく。
平成23年の都の学力調査(国語)の結果では、「長い文章を読んで内容を把握することや「情報を処理して判断すること」に課題があることが分かった。
また、「教科の読み解く力」の国語と算数では「意図や背景、理由を理解・解釈・推論して解決する力(論理的に考える力)」の正答率は41%と極めて低い値を示している。
本校の児童は、読書体験など個人の生活体験による学力(言語能力)差が大きい。また基 礎的な言語事項(語句・語彙、文法)が身に付いていないため、論理的に考え、表現する力 が不足している。そのため、言語能力の低い児童は各教科でも言語事項の読解や応用力で躓 き、学力が低くなることが分かった。
学力向上のためには、言語能力の向上が欠かせない。そこで、本校では、学校図書館の機 (読書センター、情報センター、学習センター)を充実させ、各教科等の授業の中で効果 的に活用することで、言語能力を高めていく。また、民間の司書スタッフや中央図書館、区・都の研究部会と連携を図り、ネットワークを構築することで、様々な具体的な言語活動の指 導事例を参考にし、効果的な指導を行う。各教科等の言語活動を充実させることで、聞く、話す、書く、読む力等の基礎的・基本的な力を身に付け、これらを活用して課題解決をする ための論理的な思考力、判断力、表現力等の能力の育成を効果的に図っていく。
また、小中一貫教育を推進している共同グループ(東海中グループ)の指導目標「論理的 に問題を解決する、知識・技術を身に付ける」も関連させて、15歳の姿として「自信をも って自分の生き方を語れる子」に育てていけるようにしていく。
思考力を高め、論理的言語事項を身に付けるために、授業時間内に読書活動の時間を教育課程に位置付け、読み聞かせ、ブックトーク、アニマシオン等の手法により効果的に読書活 動を体験させる指導を週1回程度設けたり、読書活動を動機付ける単元指導や図書資料等を活用した調べ学習を学期1回程度系統的に位置付けたりして、児童・生徒の読書習慣を身に付けさせる。
その他、土曜日に年に15時間程度の国語の特設時間(裁量の時間)を設け、全学年、課題に応じた習熟度別学習を行う。さらに、月に1回、習熟の十分でない児童に対し、学習ボ ランティアによる国語の補習授業を行う。また、辞書は全ての教科学習で活用し、分からない語句については、常に辞書を活用することを習慣化させていく。その他、各教科で、ノー トに分かりやすくメモや内容をまとめて書くことや高学年は自分の考えを分かりやすく相手に伝えるディベート等を実施していく。